風呂と突っ張り棒とたわし

そんな流行歌が

 あったような、たわしは関係ないような。

 置き場の少ないユニットバスでは、突っ張り棒を使って収納スペースを設けるのが手っ取り早い。これだと床に物を置かないで済むので、バスの外側の床も、洗い流すのが簡単だから。その上、下の方にお湯がかかって、そこだけ汚れたり、カビたりする心配もなくなる。

 そう考えて、突っ張り棒を利用した棚を作り、塗装した板を設置。また、百均のプラスチックケースを掛けて、蛇口の上に、物が置けるようにした。一方でタオルフォルダーには、アイディア商品のプラスチック棚を差し込んで、その下にもステンレスの収納ラックをくくりつける。これで必要なものは、かなり乗せられるようになった。

 この環境で不満もなく生活していたが、部屋のレイアウトを見直していると、白い壁肌に、むき出しに設置された突っ張り棒というものは、あまり素敵には思えない。プラスチック丸出しのケースや、露骨に乗せられた、ばらばらな小物たちにも不満がわいてくる。

 浴槽側も、シャワーの取っ手に、シャンプー置き場を設置して、簡単に髪が洗えるようになってはいるが、壁の印象からむき出したような突っ張り棒や、所詮は安い造花には過ぎなくて、ここに置いても見た目をリッチにしない、百均のポトスも、体裁の良いものではない。(もっともポトスは写真を撮って確認するためだけにここに置いたものだが。)

まずは基本から

 色彩と質感の統一、不統一なものを視線から外すという基本戦略に基づいて、まずは安っぽいプラスチックをペンキ塗りして、タオルフォルダーにあるプラスチックの棚は、後ろからネジで木板を装着。見た目の悪いスチールラックは、逆さにして木板を取り付けて、(後からこれも塗装して、)視線から追放することに。

 これで眺めたときの印象は、ずっとよく感じられるようになった。(ただし写真だとあまり感じられない。)より正確に言うならば、安っぽい印象自体は変わらないが、全体が統一されて、目障りではなくなった様子。ただ、ユニットバスの白っぽい空間自体が、落ち着きのない印象を与えるのは避けられない。そのような環境で、部分だけを良くしても、全体の印象は揺るぎないようである。

 つまり、視界の広く目につくところを良くしないと、細部を良くしてもあまり効果が得られないと言える。

 一番いいのは、ユニットバス全体の印象が変わることだが、なにしろ賃貸だから、ペンキを塗る訳にはいかず、壁紙を貼るのにも、入浴時のお湯や湯気で、カビたり剥がれたりしないかという不安が広がる。ネットで探してみたが、なかなか良いものも見つからない。

 ここでもまた、ポリエチレンなどの素材による、スダレやシェードを利用して、もとの壁を生かしながら、ユニットバスのトーンを変更しようという結論に落ち着いた。部屋のようにうまくまとまる自信はないが、ある程度は良くすることが出来るだろう。けれども、まずはまた、amazonでお買い物をしなければならない。今回はここまで。(この文章は実際には部屋の壁紙変更よりに記述。)

突っ張り棒の悲劇

 ユニットバスの壁は、案外弱いので、あまり強く突っ張り棒を伸ばすと、このような事にもなりかねない。また圧力の強いものを設置すると、壁面全体が押し出されて、角のパッキンに隙間が出来たりすることもあるので、軽く設置して、重い物は乗せないという方針が良いかと思われる。重い物を乗せる場合は、やはり浴槽の外側に、直置きにラックを設置した方が安定するし、落ちることもないので安心できる。