Cloud Station Drive覚書

SynologyのNASで同期、バックアップ

 いつもながらの覚書。間違いもあるかも知れず。詳細は他で確かめてください。何もすべてのブログが、情報提供サイトである必要はないのだから。

 自宅にある[DS215j]は、現在は[DS216j]へと移り変わり、NASの管理ソフトも、いつしか[DSM6.0]にバージョンアップ。現在はさらにバージョンが進んで、より使いやすくなったSynologyのNASで、パソコンとの同期、バックアップについて、ちょっとだけ考えてみようと決意。

 わたしにとっては、サイト関連のデータがほとんどすべてで、それ以外は、消えちまったら、消えちまったで、バックアップについても、時々手動で行っていれば十分くらいに考えて、一度ひどい目に遭っているにも関わらず、面倒ごとには関わってこなかったのだが、簡単に消えちまわないように出来るなら、それに超したこともないと思い立ち、NASとクラウドを利用して、自動的なバックアップと同期関係を、構築してみようと考えたからである。

DSM 6.0以降のバックアップソフト

 管理画面から[cloud station server](なければパッケージセンターからインストール)を開くと、PCへのユーティリティのダウンロード画面が表示される。

 ここから、PCへユーティリティをダウンロード、インストールする。それを開いて実行すると、[DS215j]との間に同期やバックアップの関係が成り立つ。

 これには4つの機能があり、必要なものを選択する。

[Cloud Station Drive]
………PCとNASで、指定したフォルダを同期する。設定によって、どちらを編集しても、編集した方が最新のものとして更新されるようにしたり、NAS上のデータだけを編集できるようにしたり出来る。

[Cloud Station Bakcup]
………もっぱら、PCのファイルやフォルダなどを、NASにバックアップする。もちろん世代管理が行えるので、以前に遡ってデータを蘇らせたい時などにも有用。

[DS cloud]
………NAS上のデータを、OneDrive、Googledriveなどの、オンラインストレージと同期させる。

[Cloud Station ShareSync]
………NAS上のデータを、別のNASと同期する

 例えば、PCをメインにおいて、そのバックアップとしてNASを利用するなら、[Cloud Station Bakcup]が便利。逆にいくつかのPCで、一つのデータを編纂するようなら、NAS上のデーターをメインに捉えて、それぞれのPCをそれと同期させるような、[Cloud Station Drive]が便利。そうでなくて、PCがメインであっても、時々はNAS上のデータに手を加える事があるなら、やはり[Cloud Station Drive]が便利。逆にNAS上でしかデータを編纂出来ないようにすることも可能。

 さらにそのデータを、オンラインストレージにバックアップ。あるいはオンラインストレージのデータを、編纂のメインと考えて、それをNASにバックアップする場合には[DS cloud]。NAS同士の同期には[Cloud Station ShareSync]を使用する。

 この[cloud station server]は、本来なら煩わしいはずの手続きを、[Synology]ならではの、[QuickConnect ID]を使用することによって、きわめてお気楽に切り抜けてしまう。つまりは、[QuickConnect ID]の設定がなされていないと、利用できないサービスなので、設定を済ませていない場合は済ませておく。

 また、同期やバックアップの設定途中で、「証明書が駄目っす」とかなんとか聞かれるが、そのまま続行すれば使用が可能である。

Cloud Station Drive

・NAS側のフォルダはhome上に、Windows側は、ユーザーがデフォルトで選択されるが、もちろん選択変更可能。設定途中、[Cloud Station]のフォルダの下に作りますか、のチェックを外しておかないと、余計な階層が増えてしまうので、個人的にはよろしくない。さらに詳細設定で、選択したフォルダ内のフォルダを、同期したいものだけ選択するなども可能。

・完全な同期をしたいなら、PC上の「プログラムの選択」や、タスクバーをクリックすることにより設定画面を開き、「グローバル設定」から、「ローカルで削除したファイルは、NASからも削除」して、削除ファイルがNAS上に残されないようにしておく。

・誤った操作を取り戻せる、バージョンの管理は、それぞれのファイルのバージョンを、指定した数だけ保存してくれるもの。[DSM]側の管理画面から設定。はじめから最大の32になっているが、バージョンが多く残させるほど、当然NASの容量を圧迫するので、本当に必要な場合のみ、必要な数値だけバージョンを残すように変更した方がよい。

[Cloud Station Bakcup]もそうだが、バージョン管理をすれば、当然それだけ容量を食うので、必要性を考えて行う。企業や、特定の人でもなければ、そもそもバージョン管理が必要になるケースは、あまり無いかもしれない。

・また重いようなら「高度な整合性チェックを有効」を外してしまって、サイズや更新日時くらいの整合性チェックで済ませても、ほとんどの場合、問題は生じないかと思われる。

・設定を行うと、PC側のエクスプローラー上、フォルダのところに同期済、同期中などのマークが表示されて、同期状況が分るようになっている。同期していないフォルダに、未同期のマークが付いているのが目障りな時は、設定で未同期のアイコン表示チェックを外せば、同期中と同期済みのマークだけになる。