ThinkPad T470sの感想
感想と述べたからには、
製品の解説にはあらずして、
ただの感想には過ぎざるべし。
一般的な製品の説明などは、
最適なサイトを眺めるべし。
購入に際して
windows vistaのノートパソコンも、2015年のハードディスクのトラブルを、SDDに切り替えて、vistaの更新が途絶えるまで使い切ったが、ヒンジ部分が動かなくなり、開閉出来なくなったのを、わざと部分的に破壊することによって、開閉は出来ないものの、使用は可能な状態にして、終焉を迎えることとなった。しかし、最後の最後で、また酔っ払ってか、パソコンをテーブルからずるりと床に落とし、(ダイレクトにではないものの)、HDMIの出力と、無線機能が麻痺するというトラブルに見舞われ、次のパソコンが到着するまで指名を全うしたのは、大したものである。あるいはこれを、一昔前の製品は、頑丈だったと、表現するのだろうか。かつて、白黒テレビをぶったたいては復活させて、ニュースをつないだ、団塊世代のなれの果てのように……
そんな、ゲートウェイの15インチ画面のパソコンだったが、データを移行した後に、遊びがてらにシステムファイルの復元を試すうちに、途中でキャンセルした途端に、起動不可能になってしまった。どうやらキャンセルとは、すべてを取り消すことを意味しないようだと、何のためのキャンセルだか、不可思議な気分にさせられながら、当初の予定通り、linax用パソコンとして、Ubuntu(ウブントゥ)をインストールして、ピアノの上に転がした。興味がわいたら、いじってみようかと思う。
一方で、新しく導入したパソコンについて、
覚書を記しておくのも悪くはない。
lenovo ThinkPad T470s
これにたどり着いた経緯は、前に記したが、「ThinkPad yoga x1」とどちらが良いか、さらにマウスコンピュータの質実剛健そうなノングレアと、どちらが良いか、かなり悩まされた。つまり、タッチパネル無しなら、マウスコンピュータで[SSD+HDD]のノートパソコンを、もっと安く購入できたからである。
一方で、[ThinkPda yoga x1]のペン付き、筆圧2048、360度開閉可能、という機能については、自分の必要条件を超えていると判断したものの、今でも欲しいと思わせる魅力を宿している。ろくにデッサンも出来ない男が、画家を夢見るような、青年のもどかしさが、私にも残されている為だろうか、知る由もないが……
これについては、Phのノートパソコンや、ソニーのバイオなどもさまよい歩き、また、「yoga book」をセカンドにしたら、素晴らしいとも考えるなど、しばらくはネット上をさまよい歩いたものである。
ただ、そちらを選ばなかった理由は、180度以上開くと、自動的にキーボードが潜り込むようなシステムに、美しい花の散りゆくような危うさを感じ取り、耐久性の不安を感じたこともあるが、何より、それがノングレアでも、グレアでもない、ハーフグレアな画面であったことに帰するものである。すなわち、ネットで画像を検索してみると、照明など、なかなかの映り込みがなされていることを知り、鏡面知らずの「T470s」をこそ、信任すべきかと考え直した。つまり現状、ノングレアのタッチパネルで、必要なスペックを満たしているものは、これくらいしか存在しないのである。
そしてもちろん、映画でも採用されそうな、
いかにもマシンめいた、その名称が気に入ったという、
何の論理性も無い、人間的感性も考慮に入れなければならないが……
購入後
初日に[スペースキー]が外れたこともあり、以前のキーボードよりちゃちく感じたこともあり、はじめは地雷を踏んだのではないかという、危機感すらあったが、結果として、きわめて良質なお買い物をしたようだ。はめ込み直したスペースキーは、今のところ外れる気配は無く、ノングレアの画面で、タッチパネルというユニークな構成は、このノートパソコンの特筆に値すべき所ではあるが、これまでグレア画面に、散々悩まされてきた自身にとって、ノングレアの液晶が、これほど快適なものか、そんな新鮮な驚きもあった。
これはもはや、画質がどうのくらいの問題ではなく、根本的にグレアはダメダメの二乗であると、結論づけたばかりでなく、ノングレアに加えられたタッチパネルが、たとえ[windows10]の環境では、必ずしも必要なものでは無いかもしれないが、タブレットなどに慣れたものならば、不意に画面をタッチしたときに、操作できる利便性は、右ストレートに対するカウンターのような破壊力は無いが、ひたむきなジャブのように、私たちの心を、心地よくなぶりものにするよう。無くても良いものとも思われなくなりつつある。
その他
ただ、改めて考えるには、ノートパソコンで弊害なのは、電源やオーディオ、あるいは大画面への出力や、外付けディスクなどさまざまなケーブルが、ノートパソコンを束縛することで、これも [Thunderbolt3 dog]が購入できれば、ノートパソコンとマウスのセットを、ケーブル一本で、電源を含めて、据え置き環境へと接続できるので、心待ちにしているところだが、なかなかそのドックが発売されないのはもどかしい。
静音性については、OS 側の問題で、しばらくCPU100%が続いたときには、ファンがフル稼働して、なんてうるさいパソコンだと、がっかりしたこともあったが、それが解消されてからは、空気清浄機の音が、耳に障るくらいのもの。すぐそばのパソコンの音は、まるで気にならないくらい。十分に静かだと言える。ただ、処理が増えたときのファンの音は、響きに重厚さが足りなくて、ちゃっちい、つまりおもちゃのファンのような騒音がするので、子供の泣き声ではないが、よりうるさく感じられるというまでのこと。
ウィルスソフトのお試しやらら、必要の無いソフトが入りまくっている、日本の某メーカーのノートパソコンと違って、余計なソフトがあまり入っていないのが、極めて好印象である。薄さと、軽さも、外出用に使用するならば、ぎりぎりのサイズと重量だが、自宅用としてはきわめて軽快で、画面の大きさも十分に確保されている。
14インチを選んだ一番の理由。
自宅用なので、画面が大きい方が、作業がしやすいが、15インチ以上のノートパソコンでは、どのメーカーでもテンキーが存在する。テンキーが存在すると、メインの打ち込み領域が、画面中央に対して左に傾いて、(経理でもやるならともかく、)テキストを打ちまくるには、極めて打ちづらくなってしまう。購入してみて、改めて、そのように考えたのは、理にかなっていたことを、再確認させられた。つまりは画面中央付近で打ち込みが全うされるので、物理的、実体的条件において自然であり、つまりは打ち込みやすい。
ThinkPad独自の機能である、キーボードの真ん中にあるトラックポイントは、確かに利便性は感じられるが、それが必然なのかどうか、もうしばらく使用してみないと、結論は出なそうである。今のところ、それほど使用していないが、慣れれば便利なような、気がしなくもないからである。
さまざまな、ノートパソコンの基本設定がまっとう出来る[lenovo]独自のソフトは、「companion」「settings」に集約されていて、きわめて扱いやすい。そして、あえて使用しなくても、[OS]自体から、設定の操作は可能である。わずらわしい主張もなく好印象。むしろ[windows10]側の、各種でしゃばりが非常に鼻に付くよう。
キーボードのカーソルキーの状況くらいが、不満ではあるが、これを一層のこと、ずっと下の方、タッチパッドの領域に、配置したノートパソコンは存在しないものかしら。キーボード配列は、最適化すれば良いものとして、ようするに、私は極めてよいお買いもものをしたようであった。