覚書
ゲートウェイのVISTAノートパソコンで、ファイルコピー中にフリーズ、などの現象が起きるようになったかと思えば、すぐさま、
「ハードディスクの問題が検出されました」
という恐怖のコメントが提示され、ハードディスクを診断するフリーソフトで、レッドマーク状態が表示。愚かにもそんな状況でチェックディスクなどを行ったら、チェック中にフリーズして、その後強制終了。二度と立ち上がらなくなった。
修復ツールも役に立たず、とりあえずリカバリーディスクで、工場出荷時状態にインストールし直すも、毎回ハードディスクのエラーで[F1]を押さないと、起動できないような状態に。あるいは風前の灯火かと思われるが、安易にSSD(ソリッドステートドライブ)への移行を考え、試みてみた自分用の覚書。参考にはならず。
とりあえず、amazonで一万円を切っていた[Crucial MX100]を購入。
参照したサイトの影響で自分は、
[EaseUS Todo Backup]
を利用したが、[Crucial MX100]についてくる、
[Acronis True image]
を使用してみてもよいでしょう。
リカバリーディスクでリカバリー
・VISTA、Windows7のサービスパック適用前などは、現在一般的に販売されているHDDのAFT(アドバンスド・フォーマット・テクノロジー)という規格に対応していないため、ちょっと古いパソコンを、新しいHDDに切替えてリカバリーやクリーンインストールを試みたら、うまくいかない、あるいは成功させるまでに時間と労力を取られる、という可能性は、かなりある。
つまり市販のノートパソコンで、ハードディスクが完全に壊れたので、あらかじめ作っていたリカバリーディスクから、新しいハードディスクにリカバリーしようとしたら、失敗するというオチはめずらしくないようだ。安易に「SSD」に変更しようものなら、なおさらつまづくことにもなりかねない。
同様に2TB以上のHDDを認識しなかったりと、何も知らないと戸惑うことも多いので、パソコンには知識も好奇心もあまりない場合は、素直に新しいパソコンを購入した方が、金はかかるが、時間とストレスはかからない。
しかも以前のパソコンの代わりくらいなら、かなり安価に購入することが可能なので、自分で時間を浪費しながらも、わざわざVISTAを復活させることに意味があるのか、と悩まないわけにはいかなかった。でも買うならWindows10のアップグレード版でなく、プリインストール版が欲しいし、タッチパネルには対応して欲しいし、もう少しこなれてからの方がいいし……
EaseUS Todo Backupでリカバリー
「EaseUS Todo Backup」(無料版)で、あらかじめシステムドライブのバックアップを取っておいて、作っておいたブータブルディスクを使用して、新しいHDDやSSDにリカバリーすれば、うまくいくかもしれない。ただし、自分はなぜか、リカバリーの選択画面でつまづいて、先に進めなくなった。
EaseUS Todo Backupでクローン
とりあえず、以前のHDDが生きていて、インストールしたばかりの状態なので、これをSSDにクローンすることにする。詳細は親切なサイトが沢山あるのでそちらで。注意書きのみ記す。
箇条書
- 念のため、パソコンの自動電源管理や、スクリーンセーバーは切っておくとよいかもしれない。
- 元のHDDがパーティションで分割されている場合、OSの入っているドライブだけを選択すると、OSが起動しなかったり、後でつまずくことがあるようなので、HDD全体(すべてのパーティション)をクローンする方が確実。(これで作成してアップデート失敗、取り消しのループにはまったが、因果関係は不明。結局クローンし直した)
- 実際に使用されているHDD容量より、SSDの容量が小さければ、それぞれのパーティションの縮小クローンが可能。つまり、Cドライブの使用量30G、Dドライブの使用量80Gなどであれば、HDDの容量が500Gあっても、200GのSSDにクローン出来る。
- 逆に大きい場合、2TBまでしか扱えないMBR(マスターブートレコード)でないと、つまりGPT(GUIDパーティションテーブル)を使用する大容量HDDだと、古いパソコンやOSではしくじる可能性が高いので注意。
- というわけで、EaseUS Todo Backupの画面で、クローンのパーティションがMBRになっているか確認。さらに、[SSDに最適化]にチェックを入れる。
- クローン中は、残り時間が表示されるが、継続的に加算されるので目安にならない。気長に終わるのを待つ。そしてシャットダウン。
- 物理的作業。[HDD]から[SSD]への付替に注意。きちんと電源、バッテリーを外す、あるいは切る。静電気には特に注意。
[おまけ、その1]
・クローン後、Windowsupdateが出来なくなる場合がある。最近のHDDやSSDの物理セクタ4kを扱うのに、「Rapid Storage Technology」が利用されるが、それが導入されていないのが原因とか。しかし、古いPC環境では、最新バージョンをインストール出来ないというややこしさ。
とりあえず、こちらのバージョンの、[exe]を実行したら[Windowsupdate]が復活したので、ここに残しておく。
⇒https://downloadcenter.intel.com/ja/download/15251
[おまけ、その2]
・これは偶然かもしれないが、カスタマイズ中にシャットダウン不能に陥り、強制的に電源を切るも、次のシャットダウンも不能というトラブルに見舞われた。
⇒なんでか知らないが、ログオフしてからシャットダウンすると直るという安易な情報のままに、ユーザーをログオフしてからシャットダウンすると、どうも驚く、正常にシャットダウン出来たうえに、次は通常のシャットダウンも出来るようになった。こんなおまじないみたいな回復方法があるのか。
SSDの最適化
デフラグの無効化
HDD用の定期的なデフラグはSSDの寿命を縮めるだけなので、やっておいた方がよい。VISTAの場合、無効化するには、
⇒スタートのアクセサリーからシステムツールを選択
⇒そこに[ディスクデフラグツール]があるので選択
⇒[スケジュールどおりに実行する]のチェックを外す
インデックスサービスを無効
ファイルの検索を早めるためのサービスで、大量ファイルを扱う、データまみれのサラリーマンなら必要かもしれないが、そもそも私にはまったく不必要なものなので、SSDにしたからといって、必ずしも切る必要はないし、検索を行うなら、入れておいた方がよいが、わたしは削除。
SSDのローカルディスクを選択して右クリックでプロパティを表示。「このドライブ上のファイルに対し、プロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける」のチェックを外す。
さらに、
「管理ツール」の「サービス」から、
「Windows Search」を停止してから無効。
SuperFetch Prefetch
どちらも、メモリの未使用領域を利用して、よく使用するアプリケーションをキャッシュしておき、そのアプリケーションが呼び出された際、すぐに起動できるようにしたり、HDDですぐアクセスできる所に、よく使用するアプリケーションを配置したりするもののよう。SSDでは、HDDですぐアクセスできるように書き換えてしまうのは無駄に寿命を減らすだけだが、一方でメモリにキャッシュしてくれる機能は、ソフトを立ち上げる際のストレスを減らしてくれるようだ。
というわけで、とりあえずはいじらない。無効にする場合は、サービスから該当する名前を探し出し、無効にすればよい。
復元ポイントの最適化
SSDの場合、復元ポイントをこまめに作成されるのも、無駄な書き込みには違いなく、書き込み回数に限りがあるので、あまり作らない方がよい。最低限度に押さえるという方針もある。
自分の場合は、復元ポイントに戻してパソコンが不調になった経験が、過去にあまりにも多いので、ある時からこの機能は停止させることにしているので問題ない。ただまとまったアップデートの前などは、一時的に復活させて、復元ポイントを作成して、アップデート後に、問題がなければ削除したりしている。むしろシステムの定期的なバックアップを取っておいた方がよいが……
パソコンが快調に使えるようになると、
つい忘れがちになるのがバックアップ。
それで泣いたばかりだというのに君は……
ページングファイル
とりあえず、いじらない。
ハイバネーション
Vistaのスリープを利用すると、メモリーにデータを保持したまま、同時にHDD(SSD)にも同じデータを書き込み、メモリーのデータが保持されていれば、メモリーのデータからすぐに起動。失われてしまった場合には、HDD(SSD)に書き込まれたデータから起動する。HDD(SSD)に書き込まれたデータは、
ハイバネーションファイル(hiberfil.sys)
に格納されている。
高速性と安全性を兼ねあわせたような、
至れり尽くせりの?機能だが、
SSDに書き込むデータ量が馬鹿にならないので、
停止にすべきという説。
基本はシャットダウンで、時々スリープを使うくらいの今の環境なら、いじる必要はないか。
最後に
かなり苦労したSSDへの交換だったが、現在は何の不具合もなく、きわめて快調に動いている。起動は驚くほど軽やかになり、HDDへのアクセスのために、作業の合間に突っかかるような、つまりは、路面に転がる小石を、時々踏んで軽快に歩めないような印象は、まったくなくなった。これでVistaはまだ10年は戦える。
(父さん、まだこんな古いものを……
もうすぐ、サポート切れちゃうのに by マムロ)