明治時代に東京で流行った「もんじゃ焼き」をルーツに、昭和初期には「どんどん焼き」などが流行っていたが、今日のレシピに近い、地域性をもった「お好み焼き」は戦後の流行により形成された様子。「関西風お好み焼き」「広島風お好み焼き」「モダン焼き」(そばのせ)などいろいろあって、それぞれ主張もあるようだが、ここではいわゆる『関西風』と呼ばれるもののレシピを、自宅用に紹介するまでのこと。
①
生卵、小麦粉、だし汁、山芋すり下ろし、塩を、混ぜ合わせておく。だし汁は、お好み焼きに合うように、鰹ダシ、鰹昆布の定番の和ダシでよい。生卵は作る直前に、食材を混ぜ合わせるときに一緒に、軽く混ぜ合わせるくらいが良いともされるが、お好みのやり方を見つけてください。
ここで市販だしを使用すると、ありがちな食材の味よりも、ダシの味が先に立つ、表層的な美味しさだけの、例のお好み焼きが出来上がる。ただそれなら別に、「お好み焼き粉」を使ってしまった方がはるかに楽である。
塩は交ぜる野菜の重量と合せて、味の黄金比率とされる[0.8%]の量を加えて交ぜておく。ただし肉は重量には加えず、別にしっかり味付けした方が美味しい。ただし、細かめに切り分けて、生地に混ぜ込む場合は、下味などせずに、すべて合せた量にしてしまってよい。
②
ベースとなるキャベツは、切り方で食感が変わるが、これはまさにお好みでとしか言い様がない。ただし粗い千切りだと食べづらくなるかと思われる。食感が残るくらいの「粗みじん切り」がおすすめ。
③
他にイカ、エビといった魚介類や、別の野菜など、お好みで加え、その分キャベツを減らす。といっても、ちょっと増やすくらいなら、[キャベツ200g]に足してしまっても構わない。
④
作る直前に生地と野菜類を混ぜ合わせ、フライパンや鉄板を加熱して、油を敷いたところに流し入れる。幅は適当だが、高さはあまり上げずに2cmくらいまでにしていた方が、火が通りやすくて失敗しにくいか。その上に塩コショウした豚バラ肉を覆うように並べる。
⑤
火力は強火にせず、中火くらいでのどかに、のんびりと加熱していくとよい。ガスなら、炎がフライパンの底に付くか付かないかくらいの火力。6,7分で裏返して、さらに6、7分で焼き上がるくらい。
⑤
焼き上がったら、豚バラの方を上に皿によそって、お好み焼きソース(ソースとしょう油をブレンドしたもの)を全体に塗る。そこにお好みで、ネギ、紅ショウガ、かつお節などを掛けて、マヨネーズを彩り豊かに盛りつけて完成。
2018/11/04