強烈な個性を主張する薬味系の活躍により、いくぶんかくどくどしいパセリを繰り返し楽しみたいサラダへと変えるためには、パセリと同等のシソ、さらに不思議と味の中和されてしまうようなミョウガを混ぜ合わせることこそ「いとおかし」、などと、かの清少納言も言ったか言わなかったか……それはどうだか分からない……
以上を混ぜ合わせて、重量の0.4%の塩を振り、基本のドレッシングのいずれかにマヨネーズを加えたものを絡めれば、パセリベースのサラダは美味しくいただけるかと思われる。
しかれどもまた、味覚と色彩の楽しみを求めるが故にして……
①
パセリはざっくばらんに切り分ける。というのは、葉先だけでなく、茎の部分も細くて柔らかいものであれば、(みじん切りなどせずに)、大きめに切り分けても、美味しくいただけるかと思われるからであり、パセリの頭さ、そのまま残るくらいの大きさに切り分けてしまってよいくらいである。(あるいはカッフェなサンドイッチ、その付け合わせみたいな大きさ、とでも説明しようか)
②
シソは、千切りほど細かくなくても、少しざっくばらんな細切りでよい。あなたの感性にゆだねるくらい。
③
ミョウガは、縦に薄く切ったものを、さらに千切りにする。水にさらして、アクを抜いてもよいし、そんな惰弱なことはせず、野生の味をそのままに楽しんでもよい。
④
パプリカもざっくばらんな千切りくらいで。いずれも切り方で食感が変わるが、理想型よりも個人の好みにゆだねるべきような多様性を有している。
⑤
以上、パセリ、シソ、ミョウガ、パプリカを混ぜ合わせて、食べる直前まで冷蔵庫で冷やしておくと、冷たくて美味しいサラダがいただける。
⑥
食べる直前に、サラダ全体の重量を量り、0.4%の塩を振り、さらに胡椒を適量加え、混ぜ合わせ、うつわに盛りつける。
⑦
トマトは、ミニトマトなら半分か、1/4くらいに切り分ける。普通のトマトも、そのくらいの大きさに切り分けて、こちらはトマトだけ、重量の0.4%の塩を振って、うつわに盛りつけたパセリベースのサラダの上に、彩りよろしく乗せてやる。(あるいはトマトも先の⑤に加えて、全体の0.4%の塩を絡めて、うつわによそってもよいが、トマトの彩りが上に来ることを優先して説明したまでである)
⑧
基本の「和・洋・中」のいずれかのドレッシングと、マヨネーズ。これらを、[3:1]に混ぜ合わせたマヨネーズドレッシングを上からかけて完成。マヨネーズは分離してしまうので、混ぜ合わせる時は、ドレッシングにマヨネーズを加えるのではなく、マヨネーズを先にうつわに出しておいて、そこに少しずつドレッシングを加えながら混ぜて行くと、分離しないで混ざる。
[注意]
このサラダに関しては、中性的なレタスや、タマネギなどの野菜を共に合わせると、かえってうまくいかない。個性的なキャラクターをぶつけ合うようなサラダである。
詳細は省くが、からし菜、わさび菜といった、癖のある葉っぱものをメインにしたサラダを作る場合、パセリ、ミョウガ、シソ、生姜などの薬味野菜を中心に(つまりオニオンやレタスはあまり使用しない)構成したサラダに塩胡椒して、マヨネーズドレッシングを絡めると、非常に美味しく出来る。
2013/08/04