Pestoとは、もともとはペーストの事だが、イタリア料理でバジリコ(バジル)を使用したペースト状のソースを指す。正統な作り方でないものは「ペスト・アッラ・ジェノヴェーゼ」(ジェノヴァ風のペスト)」に過ぎないなど、イタリアでは名称さえ守られているようだが、ここは日本であり、私は料理人でもなんでもないのだから、あまりお堅いことはなしにしましょう。
スイート・バジル (60g)
・バジルの葉は水を吸って風味が損なわれるので、洗わないでせいぜいキッチンペーパーで拭くに留めた方がよいなどと言われるが、虫などいないかと洗いたくなるのもまた人情。そんな時は枝付きのまま洗って、水気をとってしばらく置いて、葉が乾燥してから使用すると良い。葉の部分だけ切り離し、ある程度の細かさに切り分けておくと、混ぜるのが楽。
松の実 (30g)
・無い場合は、クルミなどのナッツ類で代用できるが、松の実とあるからには松の実にこしたことはない。フライパンで、薄くきつね色になるくらいまで、弱火でから煎りしておく。
ニンニク (5g~6g)
・皮はレンジに数秒(ごくわずか、5秒くらい)掛けると剥きやすくなる。また、細胞をつぶす効果をかねて、包丁の平らな側面で叩いてから剥くという方法もある。芽を取って、みじん切りにする。一片だと国産で10gくらいあるものが多いが、すこし主張が強すぎるように思われる。ニンニクの風味をより出したい人は、10gくらい使用するべきか。
エクストラバージンオイル (60cc)
・オリーブオイルの量は、幾つかの候補がある。ペスト・ジェノベーゼを最終的なソース、それに近いものとして利用する場合は、この1.5倍の量90cc、あるいは倍の量120ccを加える。(塩の量も変わってくるが、とりあえず塩の量は全体の質量の0.5%をおすすめしておく。)
塩 (0.8g)
・バジルソース自体に味を付けるもので、料理の味付けにする程の塩は入れない。全体の質量(ここではだいたいのグラム数の意味)の0.5%程度の塩分だが、けっこう塩味がするので、これで十分かと思われる。
チーズ類 (0g)
・ペスト・ジェノベーゼの作り方としては、パルミジャーノとペコリーノのチーズを同量の比率で入れるが、ソースを保存する場合は、調理の際にチーズを加えた方がよいので、ここでは入れないこととする。
[材料の比率について]
バジルの量に合わせて作れる簡単な比率にしてある。
[バジル:オリーブオイル:松の実]
⇒[1:1:1/2]
さらに、ニンニクがバジルの1/10
塩が、全体の質量の0.5%
[材料の比率について]
ほとんど完成されたソースとして使用する場合。
オリーブオイルの量がバジルの1.5倍から2倍に変わるだけ。
① このバジルソースは、上の材料をフードプロセッサーに入れて、ペースト状にするだけのことである。入れる順番は初めに軽いバジルの葉を入れて、その上に他の材料を乗せてやるのが、混ざりやすいようだ。
② 注意点として、フードプロセッサーなどでは熱が発生し、バジルの風味が損なわれてしまうので、少量を数回に分けて作る、回転を加えると止めるの動作を何度も繰り返し、加熱されすぎないようにするなどの処置が望ましい。
① 風味にこだわるなら、少量ならすり鉢を使用する。ちょっと増えると結構しんどい。テレビでも見ながらやるべき?
② まずフライパンでから煎りした松の実と、みじん切りしたニンニクをすり鉢に入れて、つぶし混ぜる。
③ バジルの葉を少量ずつ加えては、つぶし混ぜ、加えては、つぶし混ぜ、葉のかたちが残らないくらいまで「すって」「すって」すりまくる。
④ 最後に塩とオリーブオイルを加えて、すり混ぜれば完成。
① 熱湯などで殺菌した瓶に入れる場合、ソースの酸化を抑えるために、平らにならして、バジルソースが隠れる程度のオリーブオイルを上に流し込んでやるとよい。
② 小分けに冷凍してしまえば、結構長い期間保存できる。
・やはり機械ではなく、手ですりすりするのが風味がよいらしい。
2013/08/21